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SECURITY ACTIONとは|電気工事会社の一つ星・二つ星の始め方

SECURITY ACTIONとは|電気工事会社の一つ星・二つ星の始め方

SECURITY ACTION(セキュリティアクション)は、中小企業が自ら情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する、IPA(情報処理推進機構)の制度です。取り組みの段階に応じて一つ星と二つ星があり、ロゴマークは無料で使えます。IPAが対策の状況を認定する制度ではないので、「認定を受けました」ではなく「宣言しました」と表現します。

一つ星は「情報セキュリティ6か条」に取り組むこと、二つ星は「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」で自社の状況を把握し、情報セキュリティ基本方針を定めて外部に公開することが条件です。2026年4月1日から申込方法が変わり、GビズIDが必須になりました。

一つ星と二つ星の違い

項目★一つ星★★二つ星
取り組み内容情報セキュリティ6か条に取り組む自社診断で状況を把握し、情報セキュリティ基本方針を定めて外部に公開する
申込の前提対策の実施前でも申し込める自社診断の実施と基本方針の公開を済ませておく
向いている会社対策に取り組んだことがない会社社内ルールを文書にできる会社
ロゴマーク無料で使用できる無料で使用できる

IPAによると、一つ星と二つ星を同時に申し込むことや、双方のロゴマークを同時に使うことはできません。ISO27001(ISMS、情報セキュリティの国際規格の認証のこと)を取得している企業は、基本方針を策定済みのため二つ星から始められます。

「5か条」ではなく「6か条」

IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」は、2026年3月27日に第4.0版へ改訂され、それまでの「情報セキュリティ5か条」に「バックアップを取ろう!」が加わって6か条になりました。一つ星もこの6か条に取り組むことを宣言するものです。古い資料を見て社内向けに説明するときは注意してください。

情報セキュリティ6か条を電気工事会社に読み替える

6か条電気工事会社での具体例
1. OSやソフトウェアは常に最新の状態にしよう!事務所のパソコン、現場タブレット、CAD・積算ソフト、VPN機器・ルーターの更新を止めない
2. ウイルス対策ソフトを導入しよう!事務所と電子入札のパソコン、持ち出す端末のすべてに入れ、定義ファイルを自動更新にする
3. パスワードを強化しよう!長く・複雑に・使い回さない。監視装置や複合機の初期パスワードを変える
4. 共有設定を見直そう!工事写真・図面のクラウドの共有範囲、協力会社に渡したリンク、複合機・NASの共有を確認する
5. バックアップを取ろう!積算データ・図面・工事写真・保守記録のバックアップを、ネットワークから外した媒体にも持つ
6. 脅威や攻撃の手口を知ろう!協力会社や元請を装ったメール、振込先変更の依頼の手口を全員で共有する

それぞれの詳しい進め方は、パスワード管理、EDR・UTMとウイルス対策、バックアップ、メール経由の事故の各記事で解説しています。

二つ星の準備

自社診断(25項目)

「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」は、25個の診断項目に答えることで自社の対策状況を把握できるIPAのツールです。点数が低くても二つ星は宣言できますが、できていない項目を次の対策の優先順位に使うのが本来の目的です。電気工事会社では、現場に持ち出す端末と、協力会社との情報のやり取りに関する項目で点数が下がりやすいはずです。

情報セキュリティ基本方針

IPAはガイドラインの付録として基本方針のサンプルを用意しています。サンプルをもとに、次のような電気工事会社ならではの約束を足すと、発注者や元請に説明しやすくなります。

  • 発注者から預かった図面・施設情報は、工事に必要な範囲でのみ扱い、工事完了後の保管と廃棄のルールを定める
  • 協力会社と共有する情報は必要最小限とし、取引終了時に共有を止める
  • 保守契約で顧客設備に設置した監視機器は、設定と更新を管理する

公開方法は、二つ星の申込時に「自社ウェブサイトへの掲載」「会社案内やパンフレットへの掲載」「その他の方法」から選びます。

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申込の流れ(2026年4月以降)

IPAによると、2026年4月1日に「SECURITY ACTION管理システム」が公開され、自己宣言の申込にはGビズIDプライムまたはメンバーのアカウントが必須になりました。法人と個人事業主はGビズIDプライムを取得します。

手順内容
1一つ星か二つ星かを決め、二つ星なら自社診断と基本方針の公開を済ませる
2GビズIDプライムを取得する(補助金の申請予定があれば、補助金と同じGビズIDを使う)
3SECURITY ACTION管理システムにログインして申し込む
4ロゴマークをダウンロードし、ロゴマーク使用ガイドラインに沿って使う

IPAは、GビズIDの取得からロゴマークの使用まで最短1日で可能としつつ、システムのメンテナンスなどで使えない期間もあるため、余裕を持った手続きを求めています。

補助金の申請要件との関係

IPAによると、デジタル化・AI導入補助金の申請には、一つ星または二つ星のいずれかを宣言していることが要件です。注意点は次のとおりです。

  • 2026年3月以前に申し込んだ自己宣言は、補助金の交付申請には使えない
  • 第2次公募(2026年5月12日17時以降)からは、先頭が「4」で始まる11桁の自己宣言IDは使えない
  • 補助金の申請に使うGビズIDで、SECURITY ACTIONを申し込む必要がある

以前に宣言したことがある会社も、補助金を申請する予定があるなら、新しい管理システムで宣言し直しておきましょう。IPAは、SECURITY ACTIONを申請要件などに採用している自治体の補助金・助成金の一覧も公開しています。

宣言すると何が変わるか

  • 取引先への説明がしやすくなる: 元請や発注者からセキュリティ対策を聞かれたときに、取り組みを始めていることを示せます。サプライチェーン全体での対策が求められる流れはサイバー攻撃とサプライチェーン攻撃の記事で解説しています。
  • 保険料が割引になる場合がある: IPAのガイドラインは、団体型などのサイバー保険の中に、SECURITY ACTIONの宣言やプライバシーマーク・ISMSの認証などで保険料が割引になるものがあると紹介しています。詳しくはサイバー保険の記事を参照してください。
  • 社内の意識が上がる: IPAの2023年度の実態調査では、宣言事業者の約40%が社内の意識向上や取引先からの信頼性向上などの効果を感じています。

IPAによると、自己宣言の件数は2025年4月に40万件を突破しました。

【独自】一つ星を宣言する前の点検表

  • 事務所・現場のすべての端末の一覧がある
  • OSとソフトの自動更新が有効になっている
  • すべての端末にウイルス対策ソフトが入っている
  • パスワードの使い回しと初期パスワードをなくした
  • クラウド・NAS・複合機の共有範囲を確認した
  • 重要データのバックアップがあり、戻せることを確かめた
  • 不審なメールを受けたときの報告先を全員に伝えた
  • GビズIDプライムを取得した(補助金と同じIDを使う)

まとめ

SECURITY ACTIONは、情報セキュリティ6か条への取り組みを宣言する一つ星から始められる、無料でロゴを使える自己宣言制度です。2026年4月からGビズIDでの申込に変わり、デジタル化・AI導入補助金の申請要件にもなっています。電気工事会社は、6か条を現場タブレット・図面のクラウド・協力会社とのやり取りに読み替えて点検し、補助金の予定がある場合は補助金と同じGビズIDで宣言しておきましょう。

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出典・参考

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