雷保護設備(避雷設備)の施工と点検
雷保護設備の法的要件と保護レベル
雷保護設備(避雷設備)は建築基準法第33条により、高さ20メートルを超える建築物に設置が義務づけられています。JIS A 4201:2003に基づく保護レベルは4段階あり、建物の用途やリスクに応じて適切なレベルを選定します。
| 保護レベル | 保護効率 | 対象建物例 |
|---|---|---|
| I | 98% | 危険物貯蔵施設・病院 |
| II | 95% | 学校・公共施設 |
| III | 90% | 一般事務所・住宅 |
| IV | 80% | 倉庫・農業施設 |
雷保護設備は外部雷保護と内部雷保護で構成されます。外部雷保護は受雷部、引下げ導線、接地極で構成され、直撃雷から建物を守ります。内部雷保護はSPD(サージ防護デバイス)により、雷サージによる電子機器の損傷を防止します。
外部雷保護の施工方法
受雷部は建物の屋上に設置し、回転球体法(ローリングスフィア法)に基づいて保護範囲を設計します。突針方式、メッシュ方式、棟上導体方式があり、建物の形状に応じて選定します。
引下げ導線は受雷部から接地極までの電流の通り道です。建物外壁に沿って敷設し、鉄骨造の場合は構造体を引下げ導線として利用できます。引下げ導線の最小断面積は銅線で16平方ミリメートル以上です。
接地極は接地抵抗10オーム以下を確保する必要があります。銅板電極や銅棒電極を使用し、土壌抵抗率に応じて接地極の数量と配置を決定します。
SPDの選定と設置
SPD(サージ防護デバイス)は内部雷保護の中核となる機器です。クラスに応じた適切な製品を選定し、段階的に設置します。
クラスI SPDは分電盤の主幹に設置し、直撃雷による大きなサージ電流を処理します。クラスII SPDは分岐回路に設置し、残留サージを低減します。精密機器の直近にはクラスIII SPDを追加設置します。
SPDの接続線はできるだけ短くし、50センチメートル以内が推奨されます。接続線が長いとインダクタンスによりサージ防護効果が低下するためです。
まとめ
雷保護設備は建物と設備を落雷から守る重要な設備です。接地工事の種類や絶縁抵抗測定の基礎、施工計画書の作成ガイドもあわせて参照してください。
