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災害協定の締結で地域の信頼と経審加点を獲得|J電気工事株式会社様

災害協定の締結で地域の信頼と経審加点を獲得|J電気工事株式会社様

導入前の課題

J電気工事株式会社様(従業員11名・熊本県)は、自治体の電気設備工事と住宅の電気工事を手掛ける会社です。以下の課題を抱えていました。

  • 経審のP点が590点前後で、上位ランクの入札に参加できなかった
  • 社会性等の評価(W点)で取りこぼしている加点項目が多かった
  • 2016年の熊本地震の際、被災施設の電気復旧で活躍したが、公式な協定がなかったため、その貢献が経審の評価に反映されなかった
  • 地域での知名度が低く、民間工事の新規受注が伸び悩んでいた
  • 防災への取り組みを通じて地域社会との結びつきを強化したいという社長の想いがあった

「熊本地震のとき、近所の施設の電気復旧を自主的にやりました。感謝はされましたが、それが会社の評価には全然つながっていなかった。協定を結んでおけばよかったと後悔しました。」

— J電気工事株式会社 代表取締役 城島様

導入/改善の経緯

地元自治体との災害時における電気設備の応急復旧に関する協定を締結しました。

締結までの流れ

時期内容
1ヶ月目地元自治体の防災担当部署に相談。災害協定の制度と要件を確認
2ヶ月目協定の内容(対応範囲、連絡体制、費用負担)を自治体と協議
3ヶ月目協定書のドラフトを作成。顧問弁護士にリーガルチェックを依頼
4ヶ月目協定の正式締結。調印式を実施
5ヶ月目以降年1回の防災訓練への参加、緊急連絡網の更新を継続

協定の主な内容

項目内容
対象施設自治体の公共施設(庁舎、避難所、学校等)
対応内容災害時の電気設備の応急復旧、仮設電源の設置
出動基準自治体からの要請があった場合
費用負担応急復旧に要した費用は自治体が負担
連絡体制24時間対応の緊急連絡網を整備
訓練年1回の合同防災訓練に参加

併せて実施した取り組み

取り組み内容
BCPの策定自社の事業継続計画を策定。災害時の初動対応を明文化
備蓄資材の準備応急復旧に必要な材料(ケーブル、仮設分電盤等)を備蓄
社員への教育災害時の行動マニュアルを作成し、全社員に研修を実施
発電機の確保可搬型発電機を2台購入し、仮設電源の供給体制を整備

活用のポイント

  1. 経審の加点を最大化: 災害協定の締結はW点の「防災活動への貢献」で加点される。併せてBCPの策定も行い、さらなる加点を確保
  2. 地域メディアへの露出: 協定の調印式を地元新聞に取り上げてもらい、会社の知名度を向上
  3. 自治体との信頼関係構築: 協定を通じて自治体の防災担当者と定期的に接点を持つことで、公共工事の情報を早期に入手できるように
  4. 社員の意識向上: 「地域を守る会社」という自覚が社員に芽生え、仕事へのモチベーションが向上

導入後の成果

項目締結前締結後
経審W点(防災関連)加点なし+20点
経審P点590点620点
入札参加可能ランク最下位ランクのみ1つ上のランクも参加可能
地元紙への掲載年0回年2〜3回
自治体からの随意契約年0件年2〜3件
民間工事の新規問合せ月1〜2件月3〜5件
社員の定着率向上(離職者ゼロ)

ご担当者様の声

「協定を結んだことで、自治体からの信頼が格段に上がりました。『いざという時に頼れる会社』というポジションが取れたことで、防災関連以外の公共工事でも声をかけてもらえるようになりました。」

— J電気工事株式会社 代表取締役 城島様

「地元の新聞に載ったことで、近所の人から『あの電気屋さん、災害の時に助けてくれるところなんだね』と声をかけられるようになりました。住宅の電気工事の問合せが増えたのは、この効果だと思います。」

— J電気工事株式会社 営業担当 宮崎様

「防災訓練で実際に仮設電源を設置する訓練をすると、普段の現場では経験できない緊張感があります。社員としてのスキルアップにもつながっています。」

— J電気工事株式会社 技術者 黒木様

まとめ

自治体との災害協定の締結で、経審W点の加点(+20点) と地域での信頼獲得を同時に実現。自治体からの随意契約や民間工事の新規問合せも増加し、事業面でのメリットも大きい取り組みとなりました。災害協定の締結は費用がほとんどかからず、小規模な電気工事会社でも取り組みやすい施策です。地域に根ざした電気工事会社こそ、積極的に検討すべきでしょう。

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