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店舗の電気工事|開業時に知っておくべき基礎知識
店舗開業に必要な電気工事とは
店舗を開業する際、内装工事と並んで重要なのが電気工事です。店舗の種類によって必要な電気工事は大きく異なり、特に飲食店では大容量の動力電源が必要になるなど、一般のオフィス工事とは異なる点が多くあります。
開業時の電気工事を計画する際は、早い段階で電気工事会社に相談することが重要です。物件選びの段階から電気容量を確認しておくことで、後からの追加工事を避けられます。
店舗の電気工事で確認すべき基本事項
電気容量の確認
店舗で使用する機器の消費電力を合計し、必要な電気容量を算出します。
| 店舗タイプ | 一般的な契約容量 | 主な用途 |
|---|---|---|
| カフェ・軽飲食 | 単相10〜15kW | 照明・エアコン・簡易厨房 |
| レストラン | 三相30〜50kW | 業務用厨房・空調 |
| 物販店 | 単相5〜10kW | 照明・レジ・エアコン |
| 美容室 | 単相10〜20kW | ドライヤー・シャンプー台 |
動力と電灯の違い
店舗では「電灯」と「動力」の2種類の電気契約が必要になることがあります。
- 電灯(単相100V/200V): 照明・コンセント・家庭用エアコンなど
- 動力(三相200V): 業務用エアコン・業務用冷蔵庫・厨房機器など
飲食店では動力契約が必要になるケースが大半です。物件に動力の引き込みがない場合は、新たに引き込み工事が必要になり、費用と工期がかかります。
店舗の照明設計のポイント
店舗の照明は、売上や顧客満足度に直結する重要な要素です。
- 一般照明: 店舗全体の明るさを確保
- スポット照明: 商品や装飾を際立たせる
- 間接照明: 雰囲気づくりに使用
- 看板照明: 外部からの視認性を確保
照明の色温度(ケルビン値)も業種によって使い分けます。飲食店では暖色系(2700〜3000K)、物販店では白色系(4000〜5000K)が一般的です。
消防設備の電気工事
店舗面積や用途によって、以下の消防設備の設置が義務付けられることがあります。
- 自動火災報知設備
- 誘導灯・誘導標識
- 非常用照明
- 非常放送設備
これらの設備は消防署への届出が必要であり、施工には甲種消防設備士の資格が求められます。
開業までのスケジュール
電気工事は内装工事と並行して進める必要があります。一般的なスケジュールは以下のとおりです。
| 時期 | 作業内容 |
|---|---|
| 3ヶ月前 | 物件の電気容量確認、電気工事会社への相談 |
| 2ヶ月前 | 電力会社への申請、設計・見積もり |
| 1ヶ月前 | 電気工事の実施(内装と並行) |
| 2週間前 | 消防検査・電気検査 |
| 1週間前 | 最終確認・引き渡し |
まとめ
店舗の電気工事は、物件選びの段階から計画を始めることが成功の鍵です。特に飲食店は動力電源の有無が物件選びの判断材料になるため、早めに電気工事会社に相談しましょう。照明設計や消防設備など、専門的な知識が必要な部分は、経験豊富な電気工事会社に依頼することで安心して開業準備を進められます。
