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TV共聴設備・CATV工事の施工ポイント
TV共聴設備の基本構成
TV共聴設備は集合住宅やビルで地上波・BS・CS放送を各戸に均等に配信するためのシステムです。4K8K放送対応により機器の仕様が変わっており、新規施工・改修工事ともに最新規格への対応が求められています。
基本構成は以下のとおりです。
| 機器 | 役割 | 設置場所 |
|---|---|---|
| UHFアンテナ | 地上波受信 | 屋上 |
| BSアンテナ | BS・CS受信 | 屋上 |
| 混合器 | 各信号の混合 | アンテナ直下 |
| 増幅器(ブースター) | 信号レベルの増幅 | MDF室・共用部 |
| 分配器・分岐器 | 各戸への信号分配 | 各フロアEPS |
| 直列ユニット(テレビ端子) | 末端の接続口 | 各戸内 |
施工上の注意点
同軸ケーブルの選定は4K8K放送(3224MHz対応)を見据えて、S-5C-FBケーブル以上を使用します。従来の5C-2Vでは高周波帯域の減衰が大きく、4K8K放送に対応できません。
ケーブルの敷設では曲げ半径をケーブル外径の10倍以上に保ち、過度なテンションをかけないよう注意します。シールド層に損傷があると外来ノイズが侵入し、受信障害の原因となります。
コネクタの接続はF型接栓を使用し、芯線の長さと絶縁体の処理を正確に行います。防水処理が必要な屋外接続部には自己融着テープを使用します。
信号レベルの調整は増幅器のゲイン設定と分配・分岐器のタップオフ量で行います。末端のテレビ端子で地上波60から77dBマイクロボルト、BS・CSで48から73dBマイクロボルトの範囲に収まるよう設計します。
CATV工事の特徴
CATV(ケーブルテレビ)方式はCATV事業者の光ファイバーまたは同軸ケーブルを引き込む方式です。アンテナが不要なため屋上のスペースを有効活用でき、インターネットやIP電話との一括提供が可能です。
光ファイバー方式(FTTH)の場合は光キャビネットの設置と各戸への光配線が必要となり、電気工事とは別に通信工事の知識が求められます。
まとめ
TV共聴設備は居住者の満足度に直結する設備です。LAN配線工事の設計やインターホン工事、マンション電気設備の改修もあわせてご確認ください。
