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電力監視システム(デマンド監視)の導入と活用
デマンド監視とは何か
デマンド監視とは、施設の電力使用量をリアルタイムで計測・監視し、契約電力の超過を防止するシステムです。電力会社との契約では30分間の平均使用電力(デマンド値)の最大値が翌年の契約電力となるため、デマンド値の管理はコスト削減に直結します。
デマンド値が契約電力を超過すると、超過分に対して割増料金が発生するだけでなく、翌年以降の基本料金も増加します。月額の基本料金は契約電力1kWあたり約1,800円であり、100kW超過すると年間で約216万円のコスト増になります。
システムの構成と機器選定
電力監視システムの基本構成は以下のとおりです。
| 構成要素 | 役割 | 主な製品 |
|---|---|---|
| 電力計測ユニット | CT・VTで電力を計測 | マルチ計測器・パワーメーター |
| データ収集装置 | 計測値の収集・記録 | デマンドコントローラ |
| 監視画面 | リアルタイム表示・警報 | タッチパネル・PC |
| クラウドサービス | データ蓄積・分析 | エネルギー管理クラウド |
CT(変流器)の選定では、主幹回路だけでなく主要な分岐回路にも設置し、どの設備がどれだけ電力を消費しているか可視化できる設計とすることが重要です。
デマンドコントロールの手法
デマンド値が設定値に近づいた場合に自動的に負荷を制御する仕組みがデマンドコントロールです。
制御対象として一般的なのは空調設備です。デマンド警報が発生した際に空調の能力を段階的に抑制し、ピーク電力をカットします。照明の一部消灯やエレベーターの間引き運転も制御対象となります。
最近ではAIを活用した予測制御も登場しています。天候データや過去の使用パターンを学習し、デマンド超過を事前に予測して最適な制御を行う仕組みです。
導入効果としては、一般的なオフィスビルで契約電力の5から15パーセントの削減が期待できます。
まとめ
電力監視システムはランニングコスト削減に大きく貢献する設備です。高圧受電の仕組みやLED照度計算の基礎、原価管理の基礎もあわせて参照してください。
