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CORINS(工事実績情報)の登録方法と活用のコツ

CORINS(工事実績情報)の登録方法と活用のコツ

CORINSとは

CORINS(Construction Records Information Service)は、公共工事の実績情報を蓄積・管理する国土交通省のデータベースシステムです。正式名称は「工事実績情報システム」で、一般財団法人日本建設情報総合センター(JACIC)が運営しています。

工事実績をCORINSに登録することで、経営事項審査(経審)の完成工事高の証明や、入札参加時の施工実績の確認に活用されます。

登録が必要な工事

登録義務のある工事

以下の条件に該当する公共工事は、CORINSへの登録が義務付けられています。

発注者登録基準
国(国土交通省等)請負金額500万円以上
都道府県・政令指定都市発注者の規定による(概ね500万円以上)
市区町村発注者の規定による
独立行政法人・公団発注者の規定による

注意: 登録基準は発注者によって異なります。契約時に監督員に確認しましょう。

登録のタイミング

CORINSへの登録は、以下の3つのタイミングで行います。

タイミング登録期限登録内容
受注時契約後10日以内工事概要、契約金額、工期、配置技術者
変更時変更契約後10日以内契約金額・工期・技術者の変更内容
完成時工事完了後10日以内完成日、最終契約金額、工事成績評定点

重要: 登録期限を過ぎると、発注者から指摘を受ける場合があります。特に受注時の登録は、契約後すぐに行いましょう。

登録方法

ステップ1: 利用者IDの取得

CORINSを初めて使用する場合は、JACICに利用者登録を申請します。

  1. JACICのウェブサイトから利用申込書をダウンロード
  2. 必要事項を記入し、JACICに送付
  3. 利用者ID・パスワードが発行される(1〜2週間)

ステップ2: 工事カルテの作成

CORINSのウェブシステムにログインし、「工事カルテ」を作成します。

入力項目

カテゴリ入力内容
工事基本情報工事名称、工事場所、発注者名
契約情報契約金額、契約日、工期
工種情報電気設備工事の工種(受変電・幹線・照明等)
技術者情報監理技術者/主任技術者の氏名・資格・経験
JV情報JVの場合は構成員と出資比率

ステップ3: 発注者の確認・承認

作成した工事カルテは、発注者(監督員)の確認を受けます。確認後に正式登録となります。

ステップ4: 完了登録

工事完了後、完成日と最終契約金額を追記して完了登録を行います。工事成績評定点が付与された場合は、その点数も登録します。

CORINSデータの活用方法

活用1: 経営事項審査(経審)での活用

CORINSに登録された工事実績は、経審の完成工事高(X1点) の証明資料として使用できます。CORINSの登録データと経審の申請内容が一致していることが求められます。

活用2: 入札参加時の施工実績証明

総合評価方式の入札や、配置予定技術者の経験を証明する際に、CORINSの登録番号を記載することで、施工実績の信頼性を示すことができます。

記載例: 「同種工事の施工実績: ○○市○○施設 電気設備改修工事(CORINS登録番号: ○○○○○○○)」

活用3: 技術者の経験証明

CORINSに登録された技術者情報は、入札時の配置予定技術者の経験を証明する根拠になります。技術者が以前の会社で携わった工事も、CORINSに登録されていれば確認できます。

登録時の注意点

注意1: 工種の分類を正確に

電気設備工事の工種分類は、以下のように細分化されています。正しい工種を選択しないと、入札時の実績として認められない場合があります。

大分類中分類具体例
電力設備受変電設備キュービクル、変圧器
電力設備幹線設備幹線ケーブル、ケーブルラック
電力設備動力設備モーター制御盤
電力設備電灯コンセント設備照明器具、コンセント
通信設備電話設備電話配線、MDF
通信設備LAN設備情報配線、サーバーラック
防災設備自動火災報知設備感知器、受信機
防災設備非常照明非常用照明器具

注意2: 技術者情報の正確性

配置技術者の資格番号や経験年数は、経審や入札時の照合に使用されます。誤りがあると修正手続きが必要になるため、資格証を確認しながら正確に入力しましょう。

注意3: 変更登録の漏れ防止

契約変更(金額変更、工期変更、技術者交代)があった場合は、10日以内に変更登録を行います。完了登録時に変更が反映されていないと、経審の申請で不整合が発生します。

変更が発生したタイミングで速やかに登録する習慣をつけましょう。

登録状況の確認方法

CORINSのウェブシステムで、自社の登録済み工事の一覧を確認できます。定期的に以下をチェックしましょう。

  • 未完了登録の工事がないか: 完了登録を忘れている工事がないか確認
  • 登録内容に誤りがないか: 金額・工期・技術者情報の正確性を確認
  • 経審の審査基準日との整合: 決算日をまたぐ工事の進行基準が正しいか確認

まとめ

CORINSへの登録は、公共工事を受注する電気工事会社にとって必須の作業です。登録期限(契約後10日以内)を守り、工種分類と技術者情報を正確に入力することで、経審や入札での活用がスムーズになります。

「登録を忘れていた」「完了登録がされていない」といった事態を防ぐために、契約時・変更時・完了時の登録をルーチン業務として組み込むことが重要です。

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