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日報のデジタル化で月30時間の事務作業を削減|T電設株式会社様
導入前の課題
T電設株式会社様(従業員14名・北海道)は、住宅・店舗・小規模施設の電気設備工事を手掛ける会社です。日報管理に以下の課題を抱えていました。
- 日報は手書きの複写用紙を使用。現場から帰社後に記入し、事務員が翌朝転記していた
- 転記作業に事務員1名が毎日1〜1.5時間を費やしていた
- 月末の集計時には、日報の字が読めずに現場担当者に確認する作業が頻発
- 日報の提出が遅れる職人がおり、工数の正確な把握ができていなかった
- 冬場は手がかじかんで文字が読めない日報が増え、月に5〜10枚が判読不能
「日報は出してもらえるだけでありがたいという状態で、内容の正確さまでは求められませんでした。でも、工事ごとの工数が正確に分からないので、原価管理ができていないという自覚はありました。」
— T電設株式会社 代表取締役 田中様
導入/改善の経緯
日報アプリとしてkintoneを導入しました。選定の理由は、ITに詳しくない社員でも使えるシンプルさと、月額1,500円/人という手頃な価格です。
導入の流れ
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 1週目 | 社長と事務員でkintoneの日報フォームを作成(項目の設計) |
| 2週目 | 現場監督2名にスマホでの入力を試してもらう |
| 3〜4週目 | 全職人にスマホでの日報入力を展開(手書き日報と並行) |
| 2ヶ月目 | 手書き日報を廃止し、kintoneに完全移行 |
工夫したポイント
- 日報の入力項目を必要最小限の5項目に絞った(日付、現場名、作業内容、作業時間、備考)
- 現場名はプルダウン選択式にし、入力の手間を削減
- 作業内容もチェックボックス式(配管、配線、器具取付、検査等)で選択可能に
- ベテラン職人にはマンツーマンで入力方法を説明し、最初の1週間は事務員がフォロー
活用のポイント
- 入力は現場で完了させる: 帰社後に入力するのではなく、作業終了時に現場でスマホから入力するルールを徹底
- 写真の添付: その日の作業状況の写真を1〜2枚添付することで、作業の記録と報告を兼用
- 月次集計の自動化: kintoneのグラフ機能で、工事ごとの工数を自動集計。原価管理の基礎データとして活用
- 天候・気温の自動取得: kintoneの連携機能で、日付と現場所在地から天候情報を自動入力
導入後の成果
| 項目 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 日報の転記作業 | 毎日1〜1.5時間 | 0時間(転記不要) |
| 月末の集計作業 | 丸1日 | 数分(自動集計) |
| 判読不能な日報 | 月5〜10枚 | 0枚 |
| 日報の提出率 | 約80% | 99%以上 |
| 事務作業の削減時間 | — | 月約30時間 |
| 工事別工数の把握精度 | 概算レベル | 時間単位で正確に把握 |
ご担当者様の声
「一番うれしかったのは、事務員の残業がほぼゼロになったことです。今までは月末になると夜8時、9時まで日報の集計をしていたのが、kintoneでボタンを押すだけで終わるようになりました。」
— T電設株式会社 代表取締役 田中様
「最初は『スマホで日報なんて面倒だ』と言っていたベテランの職人さんも、2週間もすると手書きより楽だと言ってくれました。写真も一緒に送れるので、『今日ここまでやった』というのが事務所にいながら分かるようになりました。」
— T電設株式会社 事務担当 佐々木様
まとめ
kintoneによる日報のデジタル化で、月約30時間の事務作業を削減。さらに、工事別の工数が正確に把握できるようになったことで、原価管理の精度が向上し、赤字工事の早期発見にもつながっています。入力項目を最小限に絞り、選択式にしたことが、職人への定着の決め手となりました。
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