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自家消費型太陽光発電の電気工事|FIT終了後の主流
自家消費型太陽光発電が注目される背景
FIT(固定価格買取制度)の買取価格が年々低下し、2020年代後半には売電メリットが大幅に縮小しています。一方で電気料金は上昇傾向にあり、発電した電力を自社で消費する「自家消費型」が経済的に有利な時代となりました。
自家消費型と全量売電型の比較は以下のとおりです。
| 項目 | 自家消費型 | 全量売電型 |
|---|---|---|
| 経済メリット | 電気代削減 | 売電収入 |
| 買取制度依存 | 低い | 高い |
| 蓄電池連携 | 相性が良い | 不要 |
| 環境価値 | 自社で活用可能 | 売電先に帰属 |
| 今後の優位性 | 高い | 低下傾向 |
電気工事の設計ポイント
自家消費型の設計で重要なのは、発電量と消費量のバランスです。発電量が消費量を超えると逆潮流が発生するため、逆潮流を許容しない契約の場合はRPR(逆電力継電器)を設置して制御します。
パワーコンディショナー(PCS)の選定では、自家消費に最適化された機能を持つ製品を選びます。出力制御機能、蓄電池連携機能、デマンドコントロール機能が搭載された機種が推奨されます。
接続方式は低圧連系と高圧連系があり、設備容量50kW未満は低圧連系、50kW以上は高圧連系となります。高圧連系の場合は電力会社との協議や系統連系の技術検討が必要です。
蓄電池との連携と施工の注意点
蓄電池と組み合わせることで自家消費率を大幅に向上できます。日中の余剰電力を蓄電池に充電し、夜間や曇天時に放電することで、太陽光発電の利用率を高めます。
施工上の注意点として、太陽光パネルの設置は屋根の耐荷重を確認し、防水層を損傷しない工法を採用します。配線ルートではパネルからPCS、分電盤までの電圧降下を2パーセント以内に抑えるようケーブルサイズを選定します。
接地工事はD種接地を基本とし、パネルフレームやPCS筐体を確実に接地します。落雷対策としてSPDの設置も推奨されます。
まとめ
自家消費型太陽光発電は今後さらに普及が加速する分野です。太陽光発電の電気工事や蓄電池設備の基礎知識、EV充電設備の設置もあわせて参照してください。
