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高圧受電の仕組みと受電工事の流れ
高圧受電設備の基本構成
高圧受電設備とは、電力会社から6,600Vの高圧電力を受電し、施設内で使用する100Vや200Vに変圧して供給するための設備です。契約電力が50kW以上の需要家が対象となります。
高圧受電設備の基本構成は以下のとおりです。
| 機器 | 役割 | 設置場所 |
|---|---|---|
| 区分開閉器(PAS) | 責任分界点の開閉 | 電柱・引込柱 |
| 断路器(DS) | 無負荷時の回路開閉 | キュービクル内 |
| 遮断器(VCB/LBS) | 過電流時の回路遮断 | キュービクル内 |
| 変圧器(Tr) | 電圧の変換 | キュービクル内 |
| 保護継電器(OCR等) | 過電流検出・遮断指令 | キュービクル内 |
キュービクル式高圧受電設備は、これらの機器をコンパクトに収めた筐体であり、屋外設置が可能で省スペースな点が特長です。
受電工事の流れと電力会社との協議
受電工事は以下の手順で進めます。
まず電力会社への電力申込みを行い、供給条件の確認と協議をします。引込方式(架空・地中)、受電点の位置、保護協調の設定値について打ち合わせが必要です。
次に機器の選定・発注です。変圧器の容量は負荷設備の積み上げ計算から算定し、将来的な増設も考慮して余裕を持たせます。
施工段階では基礎工事、キュービクルの搬入据付、高圧ケーブルの敷設、接地工事、低圧幹線の配線を順に行います。受電前には電気主任技術者による竣工検査を実施し、各種試験成績書を作成します。
竣工検査と試験のポイント
竣工検査では以下の試験を実施します。
絶縁耐力試験は高圧回路に10,350Vを10分間印加し、絶縁性能を確認します。絶縁抵抗測定は高圧回路で1,000Vメガーを使用し、各相間・対地間を測定します。
保護継電器の動作試験では、過電流継電器(OCR)や地絡方向継電器(DGR)の動作値と動作時間を確認し、電力会社との保護協調が取れていることを検証します。
接地抵抗の測定ではA種・B種・C種・D種それぞれの規定値以下であることを確認します。
まとめ
高圧受電工事は電気設備工事の中でも専門性が高い分野です。絶縁抵抗測定の基礎や接地工事の種類、受変電設備の点検内容もあわせて参照してください。
